会場: すみだ産業会館9階・ROOM1+2
<参加自由(※入場料必要)・事前予約不要・各回先着100名>
※部屋と整理券配布方法が変更になりました。
※整理券配布?当日AM10:00より9階レクチャー受付にて、入場料お支払い確認後、当日開催分のレクチャーの整理券を配布いたします。お一人様、レクチャー2講座まで各1枚ずつ。定員に余裕がある場合はレクチャー開始時間まで随時受付します。満席に達した場合は、参加いただけないこともございますので予めご了承ください。
LECTURE
HOW TO GET TICKETS?
SUMIDA Sangyo Kaikan 9F ROOM1+2 (Admission required/MAX 100 participants for each lecture) *Numbered tickets will be distributed at the reception (9F) from 10AM each day to the applicants after payment confirmation. One ticket per person up to two lectures. Applicants will be accepted until the beginning of the lecture when seats are available.
9月21日(土)11:00~12:00
「岩手の手織りホームスパン・マフラーと服地」
植田 紀子 (うえた のりこ) <植田紀子織物工房>
内容:
岩手に息づくホームスパン。ホームスパンを工芸品としての価値を高めた及川全三の足跡をたどり、今に繋がるホームスパンの服地の魅力や多綜絖、多色使いのマフラーの魅力や可能性について。
★大変貴重な及川全三の作品展示有
プロフィール:
岩手県盛岡市生まれ。
1975年岩手大学卒業後、1年間教職に身を置くも、縁あってホームスパンに出会い、故・蟻川紘直氏の元で修行を始める。5年間工房に身を置き、その後、デンマーク王立スカルス工芸学校に留学、北欧の織りを学ぶ。帰国後に工房を設立。現在は、岩手リハビリテーション学院の織物講師を務めるほか、県内外での個展や織物教室を開催し、次世代へと伝統を受け継ぐことにも積極的に取り組んでいる。
20年前に手がけ始めた及川全三のホームスパンの柄の再現に成功し、今もなお作品を発表し続けている。
植田紀子織物工房WEB
September 21st (Sat) 11:00-12:00
[Handwoven home-spun scarves and cloth in Iwate]
Noriko Ueta (Noriko Ueta Weaving Studio)
Contents
Homespun in Iwate. Following in footsteps of Zenzo Oikawa who raised the value of Homespun as work of art, she will talk about charm and possibility of Homespun cloth, multi-colored woven scarves using numbers of heddles.
Profile
Born in Morioka City, Iwate. Graduated from Iwate University in 1975. She found by chance Homespun after a year of teaching, started studying Homespun under late Hironao Arikawa. After 5years of studying in his studio she studied Nordic textiles at Royal Polytechnic School for Crafts in Denmark. She is a textile instructor at Iwate Rehabilitation College. She has textile classes to pass on tradition to the next generation and also textile exhibitions of her works with reproduction of original patterns of Zenzo Oikawa.
9月21日(土)13:00~14:30
「芭蕉布今昔」 平良 美恵子 (たいら みえこ)
<芭蕉布織物工房 / 喜如嘉芭蕉布事業協同組合理事長>
内容:
芭蕉布とは。芭蕉布の歴史や、製作工程の説明、また喜如嘉の芭蕉布の現状などをご紹介致します。
プロフィール:
福井県出身。
大学卒業後、会社勤務を経て、文化庁 喜如嘉の芭蕉布伝承者養成事業の伝承生となり、終了後は平良敏子 芭蕉布織物工房で芭蕉布製造に従事。
現在、喜如嘉の芭蕉布保存会会員の傍ら、喜如嘉芭蕉布事業協同組合理事長。
サンフランシスコ・ハワイ・フィリピン(ミンダナオ島)・台湾などでワークショップ活動、講演会やテキスト出版等 芭蕉布広報活動にも力を注いでいる。 https://www.facebook.com/bashofu/
September 21st (Sat) 13:00-14:30
[Bashofu]
Mieko Taira (Bashofu textile studio/Director of Kijoka-Bashofu Association)
Contents
What is Bashofu. Introducing history of Bashofu and manufacturing process, current situation of Kijoka Bashofu.
Profile
Originally from Fukui. After graduated from University, worked for a company for a while before taking part in the training program to be a successors of Kijoka Bashofu by Agency for Cultural Affairs. She has been engaged in manufacturing Bashofu at Toshiko Taira Bashofu textile studio for over 40 years. A member of the Association for the Preservation of Kijoka Bashofu. Director of Kijoka-Bashofu Association. Held workshops in San Francisco, Hawaii, Philippines, and Taiwan. Also published textbooks, having lectures as a public relations.
9月21日(土)15:30-17:00
「『糸から布へ』・『もようを織る』・『かすりを織る』出版記念講演会」
小林 桂子 <織物作家>
内容:
基礎的な布の構造と古代の機による織物の組織や紋様の展開、特に錦と呼ばれる織物の紋織そして絣織に至るまで、日本での定説と異なる欧米の学説を含めて説明します。
多岐にわたる世界中・歴史的なテキスタイルの各々が、どのように関連してどのような位置にあるのか,染織を学ぶ学生の参考書として技法を中心にまとめた3冊を紹介します。
プロフィール:
織物作家である小林桂子は、米国のカリフォルニア、バークレーで織物の創作と世界の染織史を学び、1981年帰国後に日本の染織史を学んだ後、織物作品を個展で10回発表した。
海外や日本各地のかごや紋織を調査記録し、「手織の仲間」や小冊子「げんりゅう」に連載するかたわら、作品創りに手を動かし、多綜絖やジャカード装置の機で織る経験を通して考察したことを、布を作る技法の解説書「糸から布へ」・「もようを織る」・「かすりを織る」の3冊にまとめた。
September 21st (Sat) 15:30-17:00
”From Thread to Fabric”・ “Pattern Weaves”・”Kasuri Weaves”, introducing her three publications.
Keiko Kobayashi (Weaver and Researcher.)
Contents
Explaining about the basic structures of fabrics and relations between woven structures, looms and patterns by ancient loom, especially the pattern of the fabric called “Nishiki” and splashed pattern with the theory of Japan and Europe.
Introducing 3 books that focus on techniques and explaining how each of the world’s historical textiles are related and positioned as a reference for students studying dyeing and weaving.
Profile
Keiko Kobayashi studied World History of Textiles in Berkeley, California, USA. Came back home and studied History of textiles in Japan and held Textile Exhibitions 10 times. She put together three books on the technique of making fabric through her experience of weaving with the jacquard device and multi-heddle loom while investigating and recording baskets and textiles from overseas and Japan, serial publication of [Teori no nakama] and booklet[Genryu], devoting herself to creating new works.
9月22日(日)11:00-12:00
「カード織の探求?システムの森に分け入って?」
日下部 啓子 (くさかべ けいこ)
<Toraja Textile Arts・世界のカード織>
内容:
カード織は、ヨーロッパでは「タブレット・ウィービング」と呼ばれています。それは、カード織研究の先駆者であるドイツ人マルガレッテが初めて見たアイスランドのバンドが、「木片」で織られていたからです(1896年)。カード織は様々な素材をもちいて、ユーラシア大陸各地で行なわれてきましたが、その後の研究者の努力によって、世界中の人々がこの小さな織りを楽しむことができるようになりました。
ふつう機織りでは、複雑な文様を織るために多数の文綜絖を操作する技術が必要です。一方カード織では、カードの前方回転と後方回転(F&B)を組み合わせたシンプルな操作によって、多様な組織と無数のパターンを作り出すことができます。ビギナーが「カードの回転によって何故このような文様が生まれるの?」と疑問を抱くのはもっともです。つまり、簡単にみえる操作の背後に、固有の文様システムが隠されてからです。
レクチャーでは、これまでの私の体験を通して、このシステムを紐解いてゆきます。その体験とは、インドネシア・スラウェシ島におけるカード織との遭遇、カード織研究を遡るスウェーデン・オランダへの旅、さらにThe Technique of Tablet Weavingの著者P.コリンウッド氏の導きです。以上述べた技術としてのカード織とは別に、世界各地で伝えられてきたカード織の背景に、社会や文化が在ることもまた、忘れてはならないでしょう。
プロフィール:
- 1973 東京教育大学教育学部芸術学専攻卒
- 2000~2010 インドネシア・シラウェシ島でカード織を含む染織品の収集・技術調査
- 2006 福岡市美術館でコレクション展『インドネシア、スラウェシ島の染織?聖なる布の系譜』
福岡市美術館より出版 - 2010~ 首都大学東京大学院で社会人類学を学ぶ
- 2015~ インドネシア現代織物と腰機について現地調査中
カード織の研究成果を『染織α』、『スピナッツ』、アメリカのカード織りジャーナルTWISTに多数発表。他論文「スラウェシの泥染」( Patannun Kemeloan 2011), 「オーストネシアンに遡るトラジャ染織の発達:素材・染色・機・文様」(Austronesian Diaspora Symposium 2013)、「インドネシアの経紋織:ソティス、カルンパン、ピナティカン」 ( Floating Threads 2012 )
HPhttp://torajatextilearts.world.coocan.jp
September 22nd (Sun) 11:00-12:00
“Pursuit of Tablet Weaving “
Keiko Kusakabe/ Toraja Textile Arts & Worldwide Tablet Weaving
Tablet weaving has been practiced everywhere in the Eurasia as a folk band-technique from ancient times. Nowadays it is becoming popular as a kind of off-loom weavings to create a variety of patterns. In this lecture, the lecturer will speak about the techniques of tablet weaving from the West to the East, and finally the depth of the system peculiar to the weaving on tablet-loom, through talk of her research in the mountain of Sulawesi, and her visit to Europe to go back into the history of study on tablet-weaving. http://torajatextilearts.world.coocan.jp
Profile
1973 Graduated from Tokyo University of Education
2000-2010 Technical research of Textiles including Card Weaving pieces in Sulawesi, Indonesia
2006 Exhibition at Fukuoka Art Museum
2010- Studied Social Anthropology at Tokyo Metropolitan University
2015- Researching modern Textiles and Backstrap loom in Indonesia
Presented many of her research results on [Sensyokuα],[Spinnuts],[TWIST](Card Weaving Journal in USA).
9月22日(日)13:00-14:30
「まだ見ぬ布を求めて 新井淳一の創作」
新井 正直 (あらい まさなお)・求美(もとみ)
<Junichi Arai + M&M>
内容:
2017年の夏まで、私たちは新井淳一の布づくりをサポートしてきました。本人が最後に染めた布、生涯こだわっていた糸づくり、常に手元に置いていた世界各地の手仕事の染織品等を、実物や画像で示しながら、まだ見ぬ布を求め続けた制作の一端をご紹介します。
※物版あり(大変貴重なストール、糸(強撚糸)など)すべて火災被害のチャリティー販売とさせていただきます。(事務局より)
プロフィール:
Junichi Arai + M&M/新井淳一記念工房
新井淳一の長女・求美とその夫・正直が、淳一の自宅兼工房に残した作品や資料の整理・調査を行いながら、その素材を使って作品制作を行っています。(※現在、記念工房の開設準備中/開館時期未定)
◆新井求美
- 群馬県桐生市生まれ。
- 桐生市所蔵の民族染織コレクションの整理と分類を行う。また、その写真集『染織デザイン資料誌』を編集。
- 2001年から2004年まで「新井淳一コレクション展」(銀座松屋デザインギャラリー、計4回開催)の解説を担当。
- 2006年、「Cross-Cloth~布の世界~新井淳一の布展」(調布市文化会館「たづくり」)、「布ものがたり~伝統からの飛翔―新井淳一の世界展」(トヨタテクノミュージアム産業技術記念館)におけるコレクション部門の解説を担当。
- 創作手織工房「桐生織塾」で武藤和夫氏に手織りを学ぶ。平成22年から塾長。
◆新井正直
- 群馬県勢多郡赤城村(現・渋川市)生まれ。
- 1982年から2015年まで、群馬県繊維工業試験場に勤務。繊維企業の支援のためデザイン開発研究の他、製品試験等、幅広い業務を担当。
- 2016年から義父と共にメタリック・スリット糸を使った織物開発を開始。また、同年12月開会の「布衣再造・新井淳一芸術展」(湖北美術館/中国・武漢市)、翌年開会の「新井淳一芸術展」(香港理工大学/~2018年2月)の日本側事務局、作品解説を担当。
- 2017年、妻・求美と共に作家名「Junichi Arai + M&M」として、義父の織物制作活動を継承する。
9月22日(日)15:30~17:00
「葛布と日本の自然布 その未来」
村井 龍彦(むらい たつひこ)
<大井川葛布織元 / 全国古代織連絡会 事務局長>
内容:
葛布の製作紹介 / 現在と昔の葛布 熟覧/ 日本の自然布 / 自然布熟覧
自然布の役割とその未来について
プロフィール:
大井川葛布 織元 / 全国古代織連絡会 事務局長
葛の採取、糸作りの傍ら、日本の自然布の普及に努めている。
http://www.kuzufu.com/
September 22nd (Sun)
15:30-17:00
[Kudzu-fu and Japanese Natural Cloth and its future]
Tatsuhiko Murai (textile manufacturer/Secretary-general of The Ancient Textile Liaison Association)
Contents
Introducing Kudzu-fu /Present and old cloth/Natural Cloth in Japan/The role of Cloth and its future
Profile
Oigawa Kudzu-fu weaving studio. Secretary-general of The Ancient Textile Liaison Association. Contributing to the spread of Natural Cloth while harvesting Kudzu and making thread. http://www.kuzufu.com/