

東京スピニングパーティー2024 出店者レポート③
10月5日・6日、横浜産貿ホール マリネリアにて開催された「東京スピニングパーティー2024」(以下、スピパ)。手仕事に関わる素材屋・道具屋・作家などが全国各地から、そして海外からも集まりました。今月と来月の2ヶ月間に渡り、個性豊かな約80ブースのレポートを全4回でお届けします!
前回のイベントレポート②に引き続き、今回の記事ではブース41〜60のお店や商品の特徴、スピパ当日の様子についてお伝えしていきます。
41.京都手織機研究所


くるくると回転する織り機が目を引くこちらは、自社開発のオリジナル手織り機「フラミンゴ」を体験できる京都手織機販売所のブースでした。最大の特徴は、縦糸のかけやすさ。機織り機自体が回転することで、楽々と糸を張ることができます。
42.ムラカミ染織


丹波布は、兵庫県丹波市青垣町の伝統的な木綿織物。明治末期頃に一度途絶えてしまいましたが、主催の村上さんが、紡ぐ・染める・織るの3工程を一人の人間で行えるよう工程を工夫し、現在もその伝統を伝えています。なんと、丹波織のために大阪から丹波に移住したそうです。ブースには、布や糸など、村上さんの熱のこもった力作がずらりと並びました。
43.バガボンハンディクラフト


店頭にはころころとしたかわいいビーズやパーツがずらりと並び、見ているだけで楽しくなるこちらのブース。水牛の角や木など、さまざまな天然素材で作られたボタンが揃い、手に取ると温かみを感じます。ここで販売していた素材は全て、インドやネパールから現地の職人によって手作りされたもの。天然素材だけを取り扱うという強いこだわりを持つオーナーの目利きで、選び抜いたものを並べています。
44.KARAKURI ONE


明治初期に臥雲辰致によって開発されたガラ紡機が、家庭でも手軽に糸紡ぎが楽しめる機械として現代に蘇りました。組み立てもシンプルで、初心者でも簡単に扱うことができます。ゆっくりと糸が紡がれていく様子は、ただ見ているだけでほっこりとした気持ちにさせてくれます。
45.東京アートセンター


様々な糸と道具が揃う、東京・銀座にある手織り教室「東京アートセンター」。針を打つだけで自分好みの形に織り上げることができる「ボードウィービング」や、インドの遊牧民の技法「プライスリット」など、展示内容は盛りだくさん。特に、他所ではなかなか体験できないプライスプリットのワークショップは大盛況でした。
46.吉田麻子


ビニールプールにウールを入れた「ぷウール」など、遊び心がたっぷり詰まったこちらのブース。最大の目玉は、原毛のモコモコ感をそのまま再現した羊のマフラーが作れるキットで、生徒さんたちとアイデアを出し合って開発したそうです。他にも、熱海温泉で洗った特別な羊毛など、ここでしか手に入らないスペシャルアイテムが並びました。今回がスピパ初参戦となる吉田さん。羊は、心も体もあたたかくしてくれる存在だそうです。
47.株式会社ライム


普段は什器やトルソーを取り扱う株式会社ライム。今回は、アジア各地から取り寄せた布製品を携えての参戦となりました。タイ、ミャンマー、バリ、インド、中国など、様々な国から選び抜かれた布が並び、一気にオリエンタルなムードに。柔らかな肌触りのストールや、高級シルク布など、普段はなかなか手に取れないアイテムが注目を集めました。
48.AMH


「AMH」は、“Animal Makes me Happy”の頭文字から付けられた名前。羊が大好きなオーナーが手がける、可愛くて実用性の高いアイテムが勢揃いでした。ポケットが充実したエプロンや木製の糸巻きなど、作り手の気持ちに寄り添ったオリジナルアイテムがずらり。細かな使い勝手にこだわったラインナップが魅力的で、特にバイアス織りができる「ノマドスピンドル」は、すぐに完売してしまうほどの大人気商品でした。
49.Peggy&Maggie(ペギーアンドマギー)


10年以上にわたりスピニングパーティーに出店し続けているPeggy&Maggie。毎年大人気のサンカ手袋は、今年も目玉アイテムとしてたくさんの問い合わせを受けました。さらに、左右の靴下を同時に編める「ソックシート」や、編み図付きの手染めキットなど、カラフルでユニークなアイテムがたくさん並び、長年の経験と遊び心が詰まった、魅力あふれるラインナップとなりました。
50.Happy spinning by Ruru Mori


色遊びが大好きなRuruさんのブースは、手染めで鮮やかに染められた羊毛が並び、遠くからでもひと際目を引くカラフルな世界が広がっていました。スライバーは、シルクが完全に混ざらずに筋状に残るよう工夫されており、紡ぎ手や織り手がその独特な風合いを楽しめるように作られています。一目でわかるRuruさんらしいカラフルなブースには、たくさんの人で溢れていました。
51.工房風色


北海道で40年以上にわたりウールの藍染めを続けている工房風色。通常の藍染めでは実現出来ない濃い藍色と、染めの工程を経ても保たれる羊毛の柔らかさは、工房風色ならではの特色です。全て手作業で、長い時間をかけて丁寧に染め上げられたウール柔らかさに感動すること間違いなしの柔らかさでした。ブースには、藍染されたフェルトで作られたぬいぐるみやチャームなど、藍のグラデーションが美しいグッズが並び、藍と羊毛に対する深い愛情とこだわりが感じられる展示でした。
52.みつばちMaaya


テントにぶら下がる色とりどりの手袋や、ハンガーにかかったチョッキやスカート。まるで絵本の中から飛び出してきたようなあたたかいブースには、染めから、織り、仕立てと全て手作業で作られた洋服たちが並んでいました。織った後に余った糸を活かして、横糸に組み込んだり、インドのサリーを入れてみたり。アイデアと遊び心に溢れたアイテムは着心地がよく、身を包んでみると、ほっこりとした気持ちになりました。
53.流しの洋裁人


おしゃれで洗練された洋服が並ぶこちらのブース。主催の原田さんは、山梨県富士吉田市を拠点に、各地で洋服を作る様子を見せる洋裁人で「服は人が作っているものであることを知ってもらいたい」という思いで活動しています。今回の目玉は、茶綿や緑綿など、色のついたオーガニックコットンを使用した洋服。洗うと柔らかくなり、ガーゼのような心地よさが特徴です。着るたびに味わい深くなっていく一着は、日常生活を豊かにしてくれること間違いなし。
54.絹のより 下村ねん糸


広々としたブースに、真っ白な絹糸やシルク製品。美しい光景が広がっていました。「絹のより 下村ねん糸」は糸や布を自社工場で製造しており、さまざまな種類をご用意。どんな用途にも応えるシルク専門店です。色付けされた糸や、自社製のシルクソックスも大人気でした。代表の下村 輝氏との交流も、このブースの大きな魅力です。
56.Human Tech Lab,LCC


創業25年以上の西銘通商は、麻や木綿、ウールなど様々な素材の糸を扱っています。もともと貿易の事業を行っていたため、原料や繊維の輸入を行い、日本ではあまり作られない糸の加工を自社で始めました。そのため、相場よりも求めやすい価格での提供が可能に。ブースはお客様が絶えず訪れ、大盛況の様子でした。
56.Human Tech Lab,LCC


持ち運びできる糸車「ラップトップチャルカ」。ガンディーのチャルカを日本版にアレンジし、手軽にどこでも綿から糸紡ぎができます。日本版の竹の一節に収まり、絵巻物のように開くと糸車が組み立てられるようになっています。インド、インドネシア、韓国、中国など海外にも広まり、特に糸紡ぎが日常的に行われているインドでは大好評でした。国境を超え、人々のつながりをも紡ぐ画期的なアイテムです。
57.糸六


優しくカラフルなさしこ糸が美しく並ぶこちらのブースは、京都で150年続く老舗・糸六です。京都らしいはんなりとした色合いは、どんな素材にも自然に馴染み、加賀指ぬきや手毬など、さまざまな伝統工芸の作家さんにも愛用されています。関東ではなかなか手に入れられない色合いを前に、心がほぐれるひと時を過ごせるブースでした。
58.芳房


織りを続けていると、人との縁も自然と繋がっていくそうです。50年以上にわたり織りや染めを続けてきた友人同士で開かれたこのブースには、真綿をはじめ、ウール、シルク、綿などさまざまな素材が並びました。今回の目玉は、日本真綿協会が打ち出す角真綿。太糸作りのレクチャーも行われました。
59.SILKLAND


白を中心とした色合いのブースには、草木染めのための天然素材ストールが並べられていました。麻、絹、綿など、100%オーガニックな天然素材のみを厳選し、少量の染料でも美しく染まる高品質な素材を取り扱っています。大阪芸術大学の教授や学生にも愛用されているというこの素材は、品質にこだわる素材のスペシャリストの思いが感じられました。
60.アジアンアクセンツ


アジア好きのご夫婦が営むこちらのショップ。現地に出向いて直接買い付けを行い、仕入れにもこだわっています。普段はコットン布や茶碗などを取り扱っていますが、今回のスピパでは特別に素材にフィーチャー。特に手作りの不揃いなボタンが人気で、手織りや手編みの作品にぴったりと合うと好評です。
次回のイベントレポートでは、ブース61〜80についてご紹介します。ぜひそちらもあわせてご覧ください!
(◇取材・写真・文:辺見美咲 ◇デザイン・編集:スピパジャーナル編集部 )